かつて2004年の中国大会の時も反日な応援団が露骨だったことも手伝って、劇的なストーリーで優勝したことは記憶に新しいのだが、今回の活躍はその時に匹敵するといってもよいだろう。
グループリーグ初戦のヨルダン戦とシリア戦は、守備陣が三線級ということもあってミスの連続であわやグループリーグ敗退も覚悟が必要かというところを劇的に勝ち点を積み上げるという展開。
最終戦のサウジ戦では溜飲を下げるかのような圧倒的な勝利。
決勝トーナメント一回戦のカタール戦は、あまりに露骨なホーム贔屓の審判に苦しめられながらも、待ちに待った香川ショーで逆転勝利。カタールが退場しないのが不思議なくらいの決勝ゴールであった。この時は香川が怪我せずに済んで一安心したものである。
で、準決勝の韓国戦。韓国と日本にひとつずつPKがあったが、これがどちらも有り得ない判定のものだった。前半の韓国側にいたってはペナルティエリア外でもファールにならないレベルである。他にも判定基準が適当で相当ひどい審判だった。気狂い審判の心配をしなければならないような試合は見てる方にとっても選手たちにとっても酷というしかない。
そういうよくない審判という意味も含めて劇的な試合展開だった、この試合の前半は日本が次元の違いを見せ付ける格好となった。特に本田圭佑の異常なキープ力と変幻自在ぶりには脱帽するばかりだった。試合を通じては長友の異常なスタミナも驚異的だった。
それにしても香川の怪我は非常に残念だ。韓国と試合をすると骨折など大怪我をするものが現れる確率があまりにも高すぎる。前回の10月は駒野が壊されている(怪我をさせたのは今回と同じでイ・チョンヨンだ)。今回の韓国は韓国にしてはラフプレーも目立たず、パク・チソンなどは相変わらずクリーンな戦いをしていたが、やはりメンバー内にはおかしなやつが多いということだろう。日本人を侮辱する意図で猿真似をしたキ・ソンヨンなどもその一例であり、アジアカップで問題視されることを恐れて今度は所属先クラブのあるスコットランド人に差別されたことへの抗議と言い換えたことでスコットランドを敵に回して問題を拡大させている。パク・チソンもチームメートの人格に恵まれずに不幸な話であろう。実力面では代表引退はもったいないのだが。
とにかく韓国とはできるだけ試合をすべきではない。この点に限ってはジーコの姿勢を見習うべきである。
さて、オーストラリアとの決勝戦は楽しみ。ぜひ勝って伝説のアジアカップとして歴史に名を残してほしいところだ。アジアではないオーストラリアにアジアカップをとられてなるものかというプライドもあるし、アジア王者として夏の南米選手権コパ・アメリカに参加したいというのもある。大陸王者決定戦のコンフェデのこともある。やはり勝利がほしい。