2011年04月12日

レベル7

政府および保安院は、今頃になって、チェルノブイリと同格で最高レベルの7ということを認めた。
ここ3週間に原因があるわけではない。3/15あたりのごくごく初期に起因するレベル7である。
今までがなぜかレベル5であり、あくまでスリーマイル島クラスだから安心という過小評価を続けてきたのは一体何だったのか。ちなみに当初はレベル4といっていた。残念ながら、政府に関して言えば、信じる者は救われることはない。あの首都圏に放射性物質が多く検出された時、政府は何も知らせなかったことを忘れてはならない。(あの日の前後、原発が爆発したあたりがレベル7の根拠なのに、今更認めてたのだ)

チェルノブイリになったのだと自覚すれば、いかに福島や茨城の農産物や魚産物が危険を孕んでいる可能性が高いかも理解できるだろう。これは風評被害でも何でもないのだ。風評被害があるとすれば、土壌や海がどれほど汚染されているかを適切に調査しようともせず(大気中の放射線ばかり調査している)、軽い検査と杜撰な基準(魚の暫定基準が何と野菜と同じ。野菜1キロ食べるのと魚1キロ食べることの差異すらも無視。三回検査を通れば安全認定。他町の牛乳と混ぜ混ぜして検査でOK)にも関わらず、安全安心、危険だというのは風評被害という風潮を作り上げている政府やマスコミにあるといえる。本当に安全なものすらもわからなくなってしまい、安値で出荷された福島や茨城産の農産物や魚類は加工食品や弁当の具材に化けることは間違いないと言っていいだろう。


・他町の牛乳と混ぜて検査して安全認定http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110409/dst11040900040000-n1.htm
・三回連続暫定基準値以下なら出荷停止解除http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110401k0000m040139000c.html
・魚の暫定基準値を安易に野菜と同じに!http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110405-OYT1T00724.htm?from=top


そしてなぜか放射性ヨウ素ばかり調査していたわけだが、海にジャブジャブ流していた中に、ストロンチウム90は混じっていないんだろうか?
3週間前のウォールストリートジャーナル日本版(http://jp.wsj.com/Japan/node_198389)によると、ストロンチウム90はカルシウムに擬装して、人間の骨に取り込まれるという。
本日の朝日新聞(http://www.asahi.com/national/update/0412/TKY201104120522.html)によると、土壌からは微量に検出されたというが、あの海に流していた莫大な放射性物質に含まれていないという保証はありそうにもない。(海の流れのシミュレーションもフランスがいち早く分析していたぐらいだ)

ワカメやらコンブやらを食する日本人は欧米人と違い普通のヨウ素を体内に大量に取り込んでいる状態となっているため、どうも放射性ヨウ素による甲状腺ガンのリスクは比較的には低くなると見られている。(甲状腺に既に普通のヨウ素が蓄積されているため、放射性ヨウ素が蓄積されにくい)。
しかしストロンチウム90に海産物が汚染されていたらと思うとぞっとするではないか。日本政府は安全と口でいうのではなく、適切な検査体制を整え、安全と危険の明確なラインをひくべきだ。
危険な農産物を出荷させてしまうことは避けねばならない。場合によっては生産者の生き甲斐を奪うような残酷な事実を突きつけねばならないが、それも政府の責務であり、代わりに相当の保証(別の土地で農漁業を営む保証や金銭補償)をしてあげなければならない。
posted by アイナット at 22:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする