「自分だけ良ければいいのか」
をキャッチフレーズに全国国民に同じ痛みを少しでも分かち合うべきだ。と主張する者達がいる。
しかしこの主張は本当に正しいのだろうか?
放射性物質を帯びたものでなければ賛意を表するかもしれないが、果たして放射性物質を全国にくまなく拡散することが正しいことなのか、とは問わねばならない。
そもそも「自分だけ」の問題ではなく、全国民規模、世界規模のことを考えての判断と考えている人たちの方が多いのではないだろうか? その場合、むしろ「自分だけ」しか考えていないのは周りの影響を考えずに震災ガレキや農産物を自分以外にも押しつけようとする者が該当するように思える。
むろんガレキ問題は深刻だ。岩手沿岸部など放射能がほとんど関係地域のガレキについては全国で受け入れを考慮するべきだろう。問題としたいのは放射線を出すガレキであり、これを一緒くたに考えるようでは話になるまい。
農産物についても、福島産を買えば福島の農家がハッピーかといえば、必ずしもそうとは言えない。むしろ中抜き業者が農家から安値で買いたたいた農産物を定価で売るための方便にしている場合が多いのが実情のようだ。つまり儲かっているのは福島には関係ない中抜き業者であり、農家は損をしているに過ぎない。どうしても福島の農産物を買って福島を応援したいというのならば、インターネット時代なのだから産地から直接高値で買うのが一番効果的な方法といえる。(そういう精神論的なハイリスクを好む者達が単独でやる分には反対しない。とても賛同は出来ないが。)
ではこういう疑問が生じてしまう最大の問題は何だろうか?
最たるものが政府の信用が全く無いというところだろう。顔色も変えずに裏切ったり、誤魔化したり、嘘つくことが日常になっているような政府なのだから当然というしかあるまい。結局消費税の件もそうだが、信用が全く無い者の言うことなど聞きたくないというのは当然のことだ。
いつ何時寝首をかかれるかわからない状況下で安心して眠れる者に対して、私は理解しかねるということだ。