極端に突き詰め、安倍総裁の政策は超円安やハイパーインフレを招くというのだ。
円安になれば、燃料費が高くなるというデメリットは確かにある。無計画な卒原発願望を抱く人たちはもちろんのこと、計画的な脱原発の青写真を持つ人たちにとっても良いことばかりではない。国内に目を向けない海外旅行のみを趣味とするような人にとっても面白くないだろう。
しかし日本国内の労働需要を取り戻すだけの製造業が息を吹き返すのは間違いない。既に青息吐息な状態であるだけに、主だった製造業メーカーが死んだ後だともう遅いのだが、まだ生きている今ならまだ間にあうタイミングなのだ。つまりもう時間が残されていないのだ。
インフレについてもそうだ。持ち金のどんどん減少していくため、悪いイメージを抱くのかもしれないが、持っているだけで価値がどんどん下がっていくという状況は、消費しないと損という状況である。それならば、人々は積極的に消費をするし、投資も積極的になる。なぜなら今日物を買うのが得であり、投資すれば損得の単純割合的に得する確率が高いからである。
これがデフレだと逆に持っているだけで金の価値が上がっていく。極端に言えば今日の100円が明日101円になっている。これでは今日100円を使うのは控えたくもなるだろう。結果消費も投資も落ち込み、不況になる。20年続く日本の状況ではないか。
デフレ脱却を恐れるというのは不況脱却を恐れるのとほとんど同じ意味としか思えない。もちろんスタグフレーションなど今のデフレ不況よりももっと悲惨なことになることは恐れる必要はあるのだろうが。