まさか最終回で出てくるとは思わなかった。結構な重要人物としての登場じゃないか。それにしてもパーやんは年齢不詳だな。中学生のようにも大学生のようにも見えるわけで。
それと他人が危険を知らせてくる(非常ベルが鳴る)という要素は、同時期に連載していた「エスパー魔美」と共通である。この迷惑な能力は、パーマンが仲間からのバッジ呼び出しによって活躍の場を得るという点という対応したものと言えるのだろう。
あくまでSF漫画ではない「名探偵コナン」では都合良く目の前に事件が現れ続けるという偶然が働くだけ(これも一つの様式美というネタ扱いとなっている)だが、「エスパー魔美」や「中年スーパーマン左江内氏」では事件の方から知らせてくるという設定にしているのは超人を扱う藤子・F・不二雄式のSF漫画としても良くできた設定だと思う。改めて藤子・F・不二雄は漫画の設定を考える天才というしかない。
とにかく中年サラリーマンが、パーマンやらエスパー魔美をしたらどうなるかがわかる作品なので、かつて少年少女だった読者にとっては興味深い一冊と言えよう。
時代背景は30年以上違えども、変わらぬところもあるのも面白いところだ。