恥ずかしながら全くしらなかった。工藤俊作帝国海軍少佐の物語を今日なんとなくインターネットの荒海にもまれているうちに知るに及んだのだ。
杉原千畝、エルトゥールル号、樋口季一郎など枚挙にいとまがないわけだが、どういうわけだか知らないが、知ったのはどれも最近に属する。今回の工藤俊作も含めて、教育の不自由、そして知らせない自由というものをマスコミがいかに発動していたのか。
1942年時点で工藤俊作少佐は駆逐艦「雷」の艦長だったのだが、インドネシアの戦時の危険海域において、大日本帝国海軍に敗れて艦艇から脱出し海を20時間以上絶望感の中漂っていた英国艦隊乗組員400名以上を救ったというのだ。
そしてその話はなぜか本人の口からされることはなく、救われた英国人からなされていたということ。
純粋に感動しかなかった。日露戦争から続く帝国海軍伝統の姿勢、武士道は生き続けていたのだ。
杉原千畝らもそうなのだが、こういう事実が今の今まで意図的に隠蔽されてきたことこそに恐怖を感じてしまった。
詳しくは「工藤俊作」でググって欲しい。
ワシは、とりあえずこの本を注文した。
敵兵を救助せよ! 駆逐艦「雷」工藤艦長と海の武士道 (草思社文庫)惠隆之介
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
1942年3月2日、ジャワ・スラバヤ沖海戦のあと、海上には撃沈された多数の連合軍将兵が漂流していた。潜水艦攻撃の危険が残る戦闘海域であったが、駆逐艦「雷」の工藤俊作艦長はただちに停船し、自艦の乗組員数をはるかに上回る422名もの英軍将兵を救助する。まさに海の武士道が発揮された瞬間だった。世界海戦史上でも稀な決断実行だったが、これまでほとんど語られることはなかった。著者は存命の日英の当事者を執念を持って探し出し、当時の状況を本書で鮮やかに再現。歴史の帳に埋もれていた数々の事実を明かした話題の書である。