そろそろパーマンの素晴らしさを語ろうと思う。
パーマンと言えば、新作TVアニメでやっていたのが
1967年〜1968年(白黒テレビ)と1983年〜1985年(カラーテレビ)の二期であるが、
私がおなじみだったのは後者の方だ。しかも福岡のため、実は再放送の1985年〜1987年のゴールデンタイム放送や夕方の再放送等で見たものと思われる。
まさに小学校低学年であり、当時でもアニメは見ていたが格別なほどに好きだったわけでもなく、ドラえもんの映画(原作含む)すら10歳の時に見た「のび太の日本誕生」までしか最近まで見たことが無かった、所持漫画も小学生に買った大長編の「恐竜」〜「鉄人兵団」までなのに、まさか大人になって、パーマンに熱中することになろうとは誰にも想像できることではない。
こうなってしまった経緯を時系列順に並べてみよう。
@.再度大阪で住むようになって半年以上経過し、いろいろと精神的にも疲弊感を覚えていたこと。
A.なぜか日本テレビ版ドラえもん(1973年)という存在を知って、興味を抱いたこと。(古いマイナー大好き趣味だからか?)
B.Aに出ていたというガチャ子の話が読みたいと思って、たまたま刊行中だった藤子不二雄全集を何となく買ってみたこと
C.ついでにパーマンやエスパー魔美、オバQなども売っていたので買ってみたこと。
D.早いうちからパーマンがもっともお気に入りだったが、それでも熱中するほどではなかった。決定的だったのはパーマン7巻8巻を読んだ時あたりだろう。以後、パーマン以外の藤子F不二雄作品への興味も薄れてしまい、パーマンだけの虜になってしまったのだ。
さて、パーマンについて、小学生時代の古い記憶から、コピーロボットが便利とか、空が飛べて活躍できて素晴らしいとか、パー子がうるさいとか実は芸能人とか、ブービーが猿とか、ぱーやんが人気ないとか、正体バレないのが不思議だ、とかしか思ってなかったのだが、実はその印象が一片に過ぎないことを知ったのがファンになった理由でもあるだろう。
パーマンの任務には以下のようなものがあるのだが、
・雪崩や山林火災、台風などの水害などの自然災害や遭難救助
・飛行機事故、船の座礁の救助など
・都市部の交通事故、火災などの救助など
・泥棒や強盗の拿捕
・暴力団の抗争の阻止
無償奉仕であり、呼び出しには必ず応じる必要がある。
また事件が無くても、夕方など一定の時間は毎日パトロールをする必要がある。
コピーロボットをパーマンにしたり、コピーロボットを酷使してサボることは基本的には許されず、場合によっては宇宙人の上司(バードマン)に動物にすると脅されてしまう。
小学生の須羽みつ夫がパーマンとして、場合によっては徹夜で災害救助などにあたるわけだが、当たり前の話だが、普通の小学生のみつ夫はお金を持たないので、夕飯の時間までに帰宅できなかったら食事にありつくことはできない。留守番役のコピーロボットが代わりに食べるが、それでは本物のみつ夫の腹がふくれることはない。
徹夜の場合は、一睡もできないまま学校に行くことになることも間間ある。そうなった場合、宿題などもしてない上に、当然学校で居眠りするため須羽みつ夫としての評判は、友人や先生、家族の間で(元々悪かったとはいえ、更に)悪くなっていく。
一方の仮面をつけたパーマンの方の評判が極めて高くなっていく。そのギャップにみつ夫が悩み抜くところも見所の一つといえる。原作の名編「パーマンはつらいよ」などがその代表。(真の主役ともいえる星野スミレについても見所満載だが、それは今度書こう)
ここで上に列挙した災害救助などのパーマンの任務について深いところを考えてみたい。
原作やアニメでは、必ず救助に成功し万々歳というシーンばかりであった。しかし当然ながら、毎回救えるとは限らない。無力感に苛まれたことも一度や二度ではないはずだ。
ギリギリセーフの例だが、原作の安倍川丸SOSでは、コレラ蔓延という危機に襲われた小笠原の海上の安部川丸の救出に向かうが、悪天候でギリギリ間に合わない上に船も沈没という最悪の事態になってしまう。間に合わなかったと思った4人のパーマンは泣き崩れたのだが、運良く他の船に救出されたことを知り、コレラの薬も無事届けて任務を全うできたという話もあった。
パーマンといっても、欠陥スーパーマン(子供の時は昭和58年版パーマンのエンディングのこのフレーズの意味が理解できていなかった)。能力は時速119キロ(昭和43年版は時速91キロ)で飛行可能なことと、6600倍の力を発揮できること、主たるところではそれだけに過ぎない。
バードマン(=昭和43年版で言うスーパーマン)のように、テレポートや時間止め、サイコキネシスなどの特殊能力が使えるわけではないのだ。
いかに災害処理を繰り返すうちに、並々ならぬ精神力を得ることになるか想像もできないくらいだ。
どうだ、この凄すぎる究極の奉仕者。
パーマンとコピーロボットを比較したら、絶対にコピーロボットの方が楽なのは間違いない。(子供の頃はコピーロボットは雑用ばかりやらされて大変と思ったが、パーマンの方がどう考えても大変)
しかしパーマンでこんなに記事を書くのもアホな話だ。リアルでは恥ずかしい気持ちが勝ってまともに話なぞできまい。たとえばあんパンマンやポケモンの話を振られても困るだろう。(ここを知っているリアルな知人は滅多に会うこともない古い知人に限られるから書けることだろう。)
だからこそ、他人や会社などが絡まない話題の場合に限られるが、好き勝手書ける場所は便利だ。ストレス解消だ。この手の話は全然書き足りないので、まだまだ続くのは間違いない。